
クリッパーズは開幕戦でキングスを121対96で下し、シーズンを白星で迎えた。この試合は水曜日の夜、インテュイット・ドームに1万7927人のファンが集まる中で行われた。オーナーのスティーブ・バルマー氏は1年間の出場停止処分を受けており、チームを離れていた。
クリッパーズは、億万長者のオーナー不在でも結束を保つ構えを見せた。タイロン・ルー監督は試合後の会見で、「まず、今日の勝利はバルマーさんのためのものだ。すべてに感謝しているし、我々は今も彼のために戦っている」と語った。
処分の経緯
NBAは9月、クリッパーズが年俸総額上限の回避を禁じるルールに違反したと認定し、バルマー氏のリーグおよびチームのすべての活動への関与を禁じた。対象となったのは、先月トロント・ラプターズにトレードされたカワイ・レナードの件だ。NBAは、バルマー氏がレナードのコート外での収入機会を得られるよう、故意に手助けしようとしたと発表している。
バルマー氏は先月、今回のスキャンダルについて謝罪し、クリッパーズはすでに3000万ドルの罰金を支払ったと明らかにした。制裁にはほかに、2029年から2033年までの5年連続となる1巡目指名権の喪失も含まれた。また、バスケットボール運営部門のトップであるローレンス・フランク氏は6カ月の出場停止処分を受けた。
チームの反応
電話もメッセージもなく、バルマー氏は完全に沈黙している。話好きで、とりわけチームについて語ることが大好きな人物だけに、その不在は際立っていた。
この日チームをリードしたダリウス・ガーランドは30得点を挙げ、「彼は間違いなくここにいた気持ちでいたよ。誰かが彼の席に座っていて、エネルギーを感じた。彼のエネルギーではなかったけど、彼のエネルギーを感じたんだ」と振り返った。
コートサイドの席、ベンチ近くにいつも座っている彼のトレードマークの禿頭が見当たらないことに、ルー監督も違和感を覚えたという。「我々は彼を心に留めている。この会場にいるすべての人に素晴らしい生活をもたらしてくれた。私が知る中でも最高の人物の一人だ」とルー監督は語った。
ベテランセンターのブルック・ロペスは、拳を突き上げ、大声を上げ、顔を紅潮させるバルマー氏の熱狂的な姿がないことを寂しく感じていた。「彼は本当に素晴らしいエネルギーと情熱を、ホームゲームのたびにもたらしてくれる。いつも席に座って僕らを鼓舞し、応援して、審判に文句を言っていた。僕はそれが大好きだったよ」とロペスは話した。
アリーナと今後
クリッパーズは謝罪の意を示すため、開幕戦の駐車場を無料で開放した。バルマー氏が私費で約20億ドルを投じて建設し、2024年に開場した、ガラス張りでハイテクな雰囲気のアリーナだ。2月にはオールスターゲームも開催されている。
ガーランドは「彼が建てた家だから、できる限り守っていきたい」と語った。
バルマー氏は、ホームゲームの前には必ずルー監督と話をして、ティップオフに臨んでいた。今はその役割を、暫定的にCEOとオーナー代行を務めるジョン・ギブソン氏が担い、監督と話している。
ルー監督は最後に、「バルマーさんのような人は他にいない。我々は寂しく思っている。彼のためにも、この勢いを続けていかなければならない」と語った。